延長コードの発火事故~火事が増える冬を前に、結構心配しているでんき屋さんからの注意喚起と正しい延長コードの使い方~

最近起こった延長コードからの発火事故について詳しく解説していきたいと思います。
誰にでもおこることなので知って欲しい思いと、電気が苦手な方にも伝わるようにと思いを込めて記事にしました。

※お客様より、部品の写真は撮影,使用許可いただきましたが、ご自宅やご本人は撮影NGの為必要部分のみの写真となっています。

お客様

エアコンをつないでる延長コードに燃えて焦げたみたいな痕があるの。
一度見て欲しい。

若井家電事務員

……!?
す、すぐに電気工事士向かわせます!
エアコンは使わないでくださいね!

この記事でわかること

・延長コードが燃えた理由
・延長コードの正しい使い方
・まとめ

延長コードが燃えた理由

発火原因

・延長コードが古かった。
・延長コードの電源プラグがスイングプラグだった。

若井家電事務員

うちのお店でエアコン付けた時に、エアコン専用に高ワット延長コードつけたのになんで!?

若井家電営業

そうなんだけど、お客様に聞いたら
他で使うのにちょうどいい長さだったんだって、
家にあった延長コードと交換しちゃったらしい。

若井家電事務員

……あぶな…

※エアコンでの延長コードの使用は原則しない方がいいです。
法律では禁止されていませんが、メーカーは延長コードの使用はしないように発信しています。

エアコンの取付工事の際、お客様からコンセント工事はお断りがあり延長コードの使用となった経緯がありました。

延長コードには寿命がある

延長コードの寿命は、5年です。

お客様

いつ買ったか覚えがないけど、10年以上家にあるよ。

使わず保管してあったとしても、経年劣化で延長コードとして利用するにはおすすめできません。

延長コードがスイングプラグだった

スイングプラグとは

スイングプラグ

プラグの差し込む部分が可動するものをスイングプラグと言います。

壁にペタリと添わせることができるので、邪魔にならないメリットがあります。

最近の延長コードのプラグはほとんどスイングプラグになっていますが、デメリットもあります。
この可動する部分が可動しないプラグと比較して若干弱いようで、熱を持ちやすくなっています。
エアコンは、家電の中でも使用電力が高い家電の一つです。

今回の発火原因は、「寿命が過ぎたスイングプラグの延長コードを、使用電力の高い家電に使ったために起こった事故」でした。

延長コードの正しい使い方

延長コードの寿命を守る

延長コードの寿命は5年です。
出来れば5年を目安に買い替えましょう。

若井家電スタッフ

でも時々使うくらいで、綺麗だから捨てにくいわ。
なんなら、使いたいわ。

若井家電営業

(でんき屋に勤めてるのに…)
ま…まぁ、気持ちはわかるけど。

おすすめするわけではありませんが、危なくなる前のコンセントの見極め方をお伝えします。
使用を開始して少し時間をおいてから延長コードのコンセントプラグ部分延長コード発火をつまんでみてください。
「熱い」と分かるほど熱をもっている場合は、その部分に負荷がかかっています。
限界が近いということですので、すぐに使用を中止しましょう。

これはあくまで目安です。
出来れば、5年が寿命であることを守りましょう。

場所や使用頻度で使う延長コードを選ぶ

若井家電スタッフ

そんなこと考えたことなかった(笑)

普通のプラグの延長コード

普通のプラグ

メリット:場所や使用頻度を選ばず使用できます。
デメリット:コンセントに差したあと、壁から突き出すように存在するため邪魔。

適した使い方

・場面や家電製品を選ばず使用できる。

スイングプラグの延長コード

スイングプラグスイングプラグ

メリット:プラグ部分を壁に添わせて設置できるので、見た目が良く邪魔にならない。
デメリット:長時間の使用には不向き。使用電力の高い家電には不向き。

※使用電力の高い家電例
エアコン、電子レンジ、ポット、ホットプレート、炊飯器など

適した使い方

・使用電力の低い家電に使用する。
・使用電力の高い家電に使用する場合は、長時間使い続けない。
・何年もコンセントに接続したまま使い続けない。

L型プラグの延長コード

L型プラグL型プラグ

メリット:差し込む刃の部分が動かないので、普通のプラグと同様に使用できます。
     家電を選ばず使用できます。壁に添うようにコンセントを差せるので邪魔にならない。
デメリット:L型の形で固定されているので曲がったままです。収納の際邪魔に感じる人もいます。

適した使い方

L型プラグの良いところと通常のプラグの良いところを組み合わせたプラグです。
場所や家電を選ばず使用できます。

使用電力の高い家電(エアコンなど)の専用延長コードは、L型プラグのものが多い。

まとめ

今回は、コンセント周りのコゲによる変色に気づけたお客様でした。
しかし、実際はコンセントの発火に気づかないまま生活しているお客様が多いです。

・エアコンの買い替え交換工事に伺ったら、プラグ周りが焦げていた。
・電子レンジをお届けし、交換設置するときに電子レンジにつないだ延長コードが焦げていた。
・テレビや複数のAV機器をつないだ延長コードのプラグが焦げていた。
これらは、実際に電気工事士が見てきたことです。

生活の中で、コンセントプラグを意識してみる方は非常に少ないです。
仮に「コンセントプラグ気を付けて見てくださいね」とお伝えしたところで、定期的にテレビを移動させてまでコンセントプラグを見る人が何人いるでしょう。

若井家電スタッフ

私も見ないわ。

若井家電営業

(…困ったもんだ)

コンセント部分に意識を向けられないのは、ほとんどの方がそうだと思います。
ですので、設置するときに場面にあった延長コードを使用することでリスクはぐっと下がります。

この機会に、ご自宅の延長コードを見直してみてはいかがでしょうか。

後日談

若井家電営業

ほかの方ですが、記事を発信後もコンセント発火事故が発生していて心配です。
10月11月と2ヶ月続けて、コンセント発火による修理依頼がありました。

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